シックハウスが簡単に減らない訳

2003年、国はシックハウス対策として、クロルピリホス及びホルムアルデヒドの2つの化学物質を規制の対象に、建材への使用制限や、換気設備の義務化などを定めました。これにより化学物質の使用を極力抑えた建材の開発がすすむなど、一定の成果はみえはじめたものの、性質のよく似た化学物質アセトアルデヒドについては規制対象から外されました。そのため使用制限が加えられたホルムアルデヒドの代替原料として、その使用量が年々増えていると言われています。



ただこうした化学物質のほとんどが、実はシックハウスへの関心が高まるかなり以前から建材に使用されていました。しかし90年代に到るまでほとんど問題視されることはありませんでした。

 

日本の家づくりにシックハウス対策のヒントが

理由として考えられるのは、多くの日本の家屋が、夏の蒸し暑さをしのぐため、極力風通しの良い構造になっていたためではないかということです。南向きに間口一杯の掃出し窓を持つかつての一般的な日本家屋では、自然換気が十分なため、室内の空気汚染がそれほど深刻化しなかったと考えられます。さらにホルムアルデヒドを吸着する性質をもっている漆喰壁が、内装仕上げに広く使われていたことも大きな要因だといえます。

有害化学物質が人体に与える影響には個人差があり、しかもその因果関係については分からない点も多く、その対処方法についても今後様々な検証が必要だとされています。しかし幸いなことに私たち日本人は、長い歴史が育んだ、土地の風土や環境を生かした優れた住宅文化を今に伝えています。あなたがもし、健康的で豊かな生活をのぞむなら、日本人が長い歴史の中で積み上げてきた知恵や工夫が、きっと大きなヒントを与えてくれるに違いありません。

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